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ロックフェラー財団の資産運用について

 

 

ロックフェラー財団

(Rockefeller Foundation)

総資産に占める投資の比率 (2005)

90.3%

 投資に占める国債(米国、海外)の比率

3.9%

 代替投資等の比率

32.1%

 

 ロックフェラー財団は、年次報告書において資産運用に関する思想を明言しているので、アメリカの財団の投資・資産運用についての考え方を知る上で非常に参考になります。

 これによれば、公開市場に上場された株式・債券といった伝統的な資産に投資していれば財団の目的を達成することができ、運用の成功不成功がベンチマークや平均株価との比較で測定された時代は、もはや過去のこととなりました。

2000年から2002年にかけての「ITバブル崩壊」をきっかけとして、同財団は、ヘッジファンド、プライベート・エクイティなど市場変動との相関性の低い代替投資戦略(「アルファ・コア」という)を積極的に取り入れ、絶対リターンの追求を目指すように徐々に方針を転換しています。この結果、2005年までの3年間の年平均リターンは16パーセントに達しました。財団の目標とする長期的なリターンが平均5.5パーセント(インフレ率を除く)ということですから、これまでのところ、「アルファ・コア戦略」はかなりの成功を収めていると言えるでしょう。

将来的には、代替投資の比率を、株式と同等にするか、投資全体の半分程度まで引き上げる可能性があるとされています。

 また、財団資産の運用に際して、投資担当のスタッフによりポートフォリオ・リスクの管理に当たらせるほか、海外を含む外部のマネジャー、アドバイザー等を積極的に活用しているようです。

 

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