「資産家」が「富豪」になるために

 そもそも、いわゆる「富裕層」の世界では、富は常に「ハイリスク」にさらされている。

「富を得るためにはリスクをとらなければならない」。それが昔も今も変わらない経済の鉄則であるからだ。従って、富裕層が現にある富を得たのは「リスクをとった」結果なのであり、その富を拡大するには当然「リスクをとり続けなければならない」。

例外は、事業を継続する必要がないほどの財産を遺産相続によって継承する「富豪」だけである。

しかし、ハイリスク環境にある資産が長期にわたって保全された例はまれだ。

日本的資産家の多くは「事業」というハイリスク要素を抱えている。それだけに、余剰資金の運用には「ローリスク環境」での「保全」を第一に考慮すべきだろう。

 

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