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医師の資産運用

 

シンガポールでの銀行口座開設について

 

 

「シンガポールにならえ」は本当か

 シンガポールと言えば、近代的な国際会議場、IT技術を駆使した高度な教育、そして何よりアジアで最も成功した金融センターとして知られています。今や国民一人あたりの所得は日本を超えました。とりわけマスコミでは「成長著しいシンガポールに倣え」という紹介のされ方をすることが多いこともあり、日本人にとって好感度の高い国のひとつと言えるでしょう。

ですから、シンガポールへの移住を検討されている日本人富裕層、あるいは移住とはいかなくても銀行口座を開き、資産を運用したいと考えている日本人は少なくないようです。

 

水さえも自給できない国

 けれども、ここで考えてみなければならないことがあります。

 最近の地政学的リスクの高まりを考慮するなら、短期的にはともかく、10年、20年、30年、あるいはそれ以上の期間を視野に入れた場合に、本当にシンガポールは安全な資産の運用先と言えるのでしょうか。

 「将来にわたって、東アジアを巻き込む深刻な地域紛争は絶対にない」と言い切れるなら別ですが、もし万が一にもこの地域に有事が生じ得ると思うなら、シンガポールに資産を預けるのは甚だあやういと言わざるを得ないのです。

 その理由は、ひとつには、東京23区ほどの小島上の都市国家であるシンガポールでは、食糧はもちろん水さえも自給できないからです。紛争に巻き込まれ、補給路を断たれでもしたら一発でアウトです。

 

秘められた「反日」の顔

 もうひとつは、この国が潜在的な反日国家である疑いが濃いということです。例えばシンガポール航空では、日本人乗客の少ない路線の機内で「戦時中の日本軍による残虐行為」に関する番組を見せています。同社の洗練されてサービスの良い航空会社というイメージからはにわかに信じがたいことです。しかも、同社の主要株主は政府系ファンドであり、実質国営と言ってもいいことからすれば、これは根の深い問題だというべきでしょう。実は、シンガポール建国・独立の父であるリー・クアンユー元首相は、かつて日本軍に捕らえられ殺されかけたところを間一髪で逃れたという経験を持っています。「リー王朝」とも呼ばれるシンガポール政府が、反日的傾向を隠し持っているとしても不思議ではないのです。

 

今、シンガポールに銀行口座を開設すべきなのか

 このような事情を考慮するなら、平時はともかく、将来、日中関係がさらに悪化すると仮定すれば、そのときシンガポールは日本と中国のどちら側に味方するでしょうか。

あるいは中国がシンガポールを恫喝し、シンガポールにおける日本人資産を危うくしようと試みた場合、シンガポールは毅然とした態度でこれを退けることができるでしょうか。

疑問と言わざるを得ません。

 インターネット上では、シンガポールでの銀行口座開設を奨めているサイトなども散見されます。ビジネス上どうしても必要なら別ですが、単に海外口座を開きたい場合、あるいは長期的な資産の運用・保全を目的として口座開設されたい場合は、シンガポールでの銀行口座の開設は考え直されたほうがいいでしょう。

成長するシンガポールの姿は一見華やかですが、歴史的・文化的基盤を欠いた促成栽培のようなものです。その脆弱性はスイスと比較した場合にいっそう明らかとなります。世界の地政学的なリスクが高まっている今、日本人が資産の一部を海外で運用するとすれば、数世紀にわたりいかなる国際紛争にも絶対的な中立を保ってきた「永世中立国」以上に安全な場所はほかにないのです。

今、香港に銀行口座を開設するべきか

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