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代理人を通して口座開設

そこで、結局、アメリカ人の代理人を通して口座を開設することになります。

アメリカ人の代理人は、会社設立の際に名目的な設立発起人となった代理人(登記簿上の代理人)に頼んでみるのが便利だと思います。数百ドルの手数料がかかりますが、会社の設立関係の書類などすべて揃っているはずですから、ぬかりなく手続きしてくれるでしょう。

ただし、すべての会社設立代理人が銀行口座開設サービスを提供しているとは限らないので、会社設立の際には、あらかじめ銀行口座を開設してくれる代理人を探しておく必要があります。

 

雇用者識別番号が必要

また、法人名義の銀行口座を開設する際には、先ほども述べた内国歳入庁(アメリカの国税庁)から雇用者識別番号(Employer Identification Number, EIN)を取得しておく必要があります。

雇用者識別番号は、「SS4」(「雇用者識別番号申請書」)というフォームに記入し、内国歳入庁に提出すれば、数週間で取得できます。

この「フォームSS4」は、何の予備知識もなしに書き込むのは難しいかも知れませんが、『完全日本語版!! アメリカ・ビジネスフォーム集』に収録した日本語版「フォームSS4と書き方の説明」を参照すれば、中学生程度の英語力で書き込むことができます。

代理人によっては、この「フォームSS4」も書いてくれるところがあるようですが、これだけで別に数百ドルかかりますし、アメリカ人の代理人がこのフォームを書けるように、こちらから英語で情報を提供しなければならないので、かかる手間は結局同じです。さらに、日本の代行業者に書かせるなら、アメリカの同業者の数倍は取られるでしょう。

 じっくりやれば難しいフォームではないので、ここは是非とも自分で書き込みたいところです。

 

Tax ID

 なお、この雇用者識別番号(EIN)ですが、銀行口座の開設を申し込む際はもちろんのこと、法人名義の証券取引口座を申込む際にも当然ながら必要となります。口座申し込み用紙に、よく「Tax ID」という項目が出てきますが、これは、個人の場合は個人納税者識別番号(ITIN)を、法人の場合は雇用者識別番号(EIN)を指します。

 このように、アメリカ人の現地代理人を使い、「フォームSS4」は自分で書いて申請することで、アメリカの銀行に法人名義の口座を比較的安く開設することができます。

 

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