起業・投資・資産管理術の研究

出版物一覧・注文

 

 

海外の信託、財団を利用した資産の運用、保全、承継

 

 

日本人の知らない「分散投資」

 「すべての卵を一つのかごに盛ってはならない」

 株式投資の入門書などに必ず出てくる、あまりにも有名な格言です。

 この言葉は、普通、「すべての資金を一つの銘柄に投資してはならない」という意味で用いられています。言うまでもなく、株式投資などで資金の全額を特定の銘柄一つに投入するなら、その会社がコケたときにすべてを失うこともあり得ます。最近では、ライブドア事件が記憶に新しいところでしょう。

卵をいくつかのかごに分けておけば、仮に一つのかごが落ちて中の卵が割れても、残りのかごが無事なら痛手は少なくてすみます。すなわち、「分散して投資せよ」との教えです。

かくして、株式投資の銘柄を分散するだけでなく、株、債券、不動産などに分けて投資せよとか、投資先の国・地域や通貨を別にせよなど、様々な分散投資の手法が説かれることになります。それはそれで正しいことです。

ところが、日本では一つ、どんな投資指南書にも言及されていない「分散」があるのにお気付きでしょうか。

実は、そこにこそ、日本の一般投資家がおそらく思い付くこともない、意外な落とし穴が隠されているのです。

 

たとえ話の意味するもの

 そこで、もう一度、卵のたとえに戻って考えてみましょう。

 あなたは、投資の格言に従って、卵をいくつかのかごに分けました。「よし、これで大丈夫だ」。あなたは、卵を盛ったかごを両手に提げて意気揚々と出かけました。

 ところが、気が付くと卵はすべて割れてしまっていたのです。格言に忠実に従って、分散しておいたにもかかわらず・・・。

 一体、何故そんなことが起こったのでしょうか。

 実は、答えは簡単です。

卵をいくつかのかごに分けて運んでいるあなた自身が、道端にあった石に躓いて、転んでしまったからなのです。

このたとえ話は何を意味しているのでしょうか。

 卵をいくつかのかごに分けておくことは、投資のリスクを分散していることを意味しています。決して、それ自体が間違っているわけではありません。

けれども、忘れてはならないことは、それらのかごを抱えている(所有している)あなた自身が、投資とは別の意味でリスクのある人生を歩んでいるかも知れないということです。

長い人生には当然ながら「投資以外のリスク」があり、その多くは数値化できないのですが、場合によっては投資のリスクよりもはるかに大きく資産を損なうことがあり得ます。事業経営されている場合は言うまでもなく、家庭・親戚等の不和、家族の浪費癖などのリスクが顕在化した場合に資産に与える悪影響を、「資産三分法」や「国際分散投資」などの手法で回避できるでしょうか。

できるわけはないのです。

 

「破産しても収益がある」

これを避けるには小手先の技巧を弄してしてはだめで、かなり思い切った決断が必要になります。

 たとえ話を続けましょう。

 卵をすべて割ってしまったあなたが絶望してとぼとぼ歩いていると、「一杯いかがですか」と声をかける人がいます。見ると、その人の周りにも割れた卵の殻やどろどろになったかごが散乱しています。

 (どうやら、この人もすべてを失ったらしい)

あなたは、「やはり、あなたもですか。でも、どうして、そんなふうに気楽にしていられるのです」と言いながら、彼の傍らに腰を下ろしました。

 彼は言いました、「いやあ、私も自分がせっかちだということは分かっていたのですが、案の定こうなりました。ご覧の通り、私の卵(財産)はすべて割れて(破産)してしまいました。でも、出かける前に、別の信頼できる人に半分譲っておいたので、そこからの収益で、こうしてのんびり生活できるのですよ」。

 「破産しても収益がある・・・」意外な内容にあなたは我が耳を疑いました、「でも、譲った、ということは、それはもうご自分の卵(財産)ではないのでしょう」。

 彼は言いました、「おっしゃる通り、法律上はすでに私のものではありません。だからこそ、私が破産しても財産は無傷のまま残っているのです。しかも、その財産は、私と家族と私の子孫のみのために運用され、利用されるようにしっかり約束してあるので、私自身は破産しても私と家族は安泰なのです」。

狐につままれたような表情のあなたを見て、彼はこう付け加えました、「私はビジネス・オーナーで、自分の人生が必ずしも平坦なものにならないことはある時点で予想がついていました。だから、家族と子孫の幸福を考えて、あえて財産の所有を半分放棄したのです。確かに勇気の要る決断でしたが、その決断は正解でした。私の事業のリスクや、家族や親類との関係、悪癖、さらには私自身の死亡など、私の人生にともなうあらゆるリスクから資産を守るためには、資産を信頼できる他人に所有させるしか方法がなかったのです」。

 

所有と利用の分離

 あなたはなお怪訝そうな顔をしています、「よく分かりません。おそらく名目的とは言え、財産をアカの他人に所有させるなんて・・・」。

 彼はこう言いました、「法律的な議論はよく分かりませんが、簡単に言えば、『所有と利用(受益)の分離』でしょうか。私の場合、財産の所有を放棄して、その代わりに自分と家族のための『利用権(受益権)』を得たことになります。もちろん、所有を放棄したので好き勝手に使うわけには行きません。あらかじめ定めた条件に従わなければならないのですが、好き勝手にできないからこそ、かえって資産が守られるという面もあるのですよ」。

 「所有しなくても利用できる・・・」。

 「そういうことです。要は、卵をかごに分けるだけでは不十分なので、誠実でしっかりした管理人の下で、地震などのない安全な場所に保管するべきだということです」。

 

次へ

 

 海外の信託、財団の種類

 

誰も知らない 投資信託の秘密

投資超初心者がプロに勝つための「年30分」ずぼら投資法

長期投資の罠 凡人の「ひらめき」が巨富を生む

 

**日本語が通じるスイスのプライベートバンクの情報を無料でご提供致しております。詳しくはお問い合わせ下さい(メール: mz.group@e-law-international.com )

**本サイトの金融関係記事は情報の提供のみを目的としており、本サイトでは、預金、投資信託等も含め、いかなる金融商品の販売、仲介、推奨、勧誘も致しません。

 

[HOME]