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海外で利用されている信託、財団の種類

 

ダイナスティ信託 (Dynasty Trust)

 トラストには存続期間についての条件があらかじめ設定されているか、信託法などにより期間が定められているのが一般的ですが、財産の枯渇や信託目的の不能などの事由がない限り、永久に存続可能な信託をダイナスティ・トラストと呼んでいます。永続信託、恒久信託、永久信託(Perpetual Trust)とも言います。

 ダイナスティ・トラストは、財産の枯渇や信託目的の不能などの事由がない限り、理論的には永遠に存続し、受益者に収益を分配することになります。これは、場合によっては500年、1000年も続くことがあり得るという意味です。ある試算によれば、子孫を受益者とする永続的な信託が設定された場合、設定から500年後の受益者は340万人にもなるとされ、予想される管理の煩雑さと莫大な費用を問題視する向きもあります。

 ただし、ダイナスティ(王朝)信託という名称から連想されるように、ヨーロッパ各国の王家の歴史を辿ると、その多くは100年、200年ほどで直系の子孫がなくなり、断絶していることがわかります。受益者を委託者の直系子孫に限定するなど、適当な条件を設定することにより、受益者の数や信託期間をある程度コントロールすることは可能であるかも知れません。

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